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溶けないアイスの正体は?イチゴポリフェノールの効果

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溶けないアイスの正体は?イチゴポリフェノールの効果

最近テレビ等でも話題となっている金座和アイス(KANAZAWA ICE)についてご存知ですか?

このアイスは30℃を超える真夏でも、なかなか溶けないという特徴を持っており、食べるのが遅い子供や暑い日に大人気だそうです。

この特徴は、同アイスに配合されている「イチゴポリフェノール」の効果によるものであり、本記事ではこの溶けないアイスと溶けないメカニズム成分であるイチゴポリフェノールについて記事にしました。

イチゴポリフェノール発見のきっかけ

イチゴポリフェノールを用いたアイスは特許が取得されており、権利者である金沢大学薬学部の太田富久名誉教授が同成分の有効性を発見したそうです。

同大学薬学部のチームは、東日本大震災の復興支援として、イチゴ産地で有名な宮城県岩沼市でイチゴの栽培の復興を手伝っていた際に、イチゴをエキス化してクリームを作ったところ、形が崩れにくいことを発見したことがきっかけだそうです。

同大学チームは、イチゴ成分を医療分野に展開する研究もされており、イチゴポリフェノールで取った最初の特許は、抗がん剤や酵素阻害剤関連のがん治療分野に関するものだそうです。

ポリフェノールとは?

ではイチゴポリフェノールのお話をする前に、そもそもポリフェノールとはなんなのでしょうか?

ポリとは化学用語でたくさんのという意味があり、フェノールとは水酸基と呼ばれる酸素と水素が結合した官能基(OH)が、ベンゼンやナフタレンなどにみられる芳香環よばれる環状構造にくっついたもののことをいいます。

つまり、ポリフェノールとは、たくさんのフェノール性化合物という意味で、それら化合物の総称のことです。

イチゴポリフェノールとは、その名の通り、イチゴからとれたポリフェノールです。

ポリフェノールは、ほとんどの植物が持っていますが、有名なものでいいますと、お茶に含まれるカテキンなども該当します。

ポリフェノールは、その構造的特徴から、抗酸化作用があることが知られ、食品分野でも広く利用されています。

アイスが溶けないメカニズム

では、いよいよイチゴポリフェノールを加えることでアイスが溶けにくくなるメカニズムについてですが、まずアイスは、砂糖やタンパク質あるいは多糖類等が溶解した水が連続的な相を形成し、その中に部分的に会合した脂肪球や脂肪球のネットワークにより安定化された気泡と、氷の結晶が分散して存在している状態です。

アイスが溶けてくるのは、アイス中の氷の結晶が溶けだすことが最初の原因です。

氷は0℃以上で水に変化し、また氷の体積は水の体積のよりも大きいので、氷が溶けると体積が減少し、空間に隙間ができてしまいます。

すると、タンパク質や多糖類によって支えられていた構造が緩むため、アイスが崩れていきます。

さらに、周囲にある乳脂肪や気泡にも徐々に熱が伝わっていき、温度が上がることで徐々にアイスの保形性が失われ、気泡の構造を保つのが困難になり、アイスが完全に溶けてしまいます。

つまり、アイスを溶けにくくするためには氷を溶けにくくする、もしくは連続的な相を作り出しているタンパク質や多糖類の濃度を上げることで保形性を上昇させることが有効です。

さて、イチゴポリフェノールについては前者の氷を溶けにくくするというのがメカニズムになっているようです。

イチゴポリフェノールは水と油を混ぜることが出来る界面活性剤のような効果を持っているため、氷と脂肪球の乳化状態(混ざった状態)を作ることができます。

その結果、氷は脂肪球と安定化しているため、従来よりも溶けにくくなっているそうです。

 

 

 

 

 

 

アイスの構造

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