食中毒の原因菌であるノロウイルスに対して、有効な殺菌料は限られています。
そこで、本記事では殺菌料の1つである電解水がノロウイルスに対して有効かどうかを解説しました。
Contents
ノロウイルスとは
ノロウイルスとはウイルス性胃腸炎を引き起こすウイルスの一種です。
ノロウイルスの感染は一年を通して確認されていますが、特に冬場に多いとされています。
ノロウイルスは食品などを介して、経口で感染した後、人体内の腸管で増殖し、おう吐、下痢、腹痛などを起こします。
感染力が高く、長期免疫が通じないため何度でも感染してしまうやっかいなウイルスです。
乾燥や熱に強く、アルコール消毒剤にも抵抗があります。
電解水とは
電解水とは、水道水や食塩水等の水を電気分解することで得られる水溶液です。
電解水は大別すると、アルカリ電解水、アルカリイオン水、酸性電解水があります。
アルカリ電解水
アルカリ電解水は、水を電気分解しアルカリイオンの濃度を高めた水溶液です。
油やタンパク質汚れに対して高い洗浄力を有しており、洗浄剤として用いられます。
pHは11以上を示し、目などの粘膜に入った際は刺激性を示します。
アルカリイオン水
アルカリイオン水とは、水を電気分解しアルカリイオンの濃度を高めた水溶液です。
通常の水はpHが7前後であるのに対し、アルカリイオン水はその名の通りアルカリ性であるため、pHが8.0~10.5程度です。
アルカリ電解水と比較すると、pHが中性よりであり、飲料水として飲むことも可能です。
アルカリイオンは+荷電であるため、電気分解時に電解槽の-側(負極側)に集まります。
アルカリイオンを負極側に集めた後、取り出した水がアルカリイオン水です。
アルカリイオン水は、胃腸症状改善効果があるとされており、胃もたれや胃の不快感を抑制し、お通じを良好にします。
酸性電解水
酸性電解水とは、食塩水や塩酸水を電気分解することで得られる水溶液です。
強酸性電解水(pH 2.7 以下)と微酸性電解水(pH 5~6.5)があり、どちらも主成分は次亜塩素酸です。
酸性電解水は、別名を次亜塩素酸水といい、広範な殺菌活性を示す殺菌消毒剤です。
次亜塩素酸水については、こちらの記事に詳しくまとめていますので、そちらも併せてご覧ください。
ノロウイルスは電解水で殺菌可能か
では、ノロウイルスは電解水で殺菌可能なのでしょうか。
まず、電解水の中でも殺菌性に優れているのは、上述した通り「酸性電解水」です。
酸性電解水には、次亜塩素酸が含まれていますので、ノロウイルスに対しても効果があるとされています。
ただし、多量のおう吐物や便で汚れに対しては、酸性電解水では次亜塩素酸の量が少ないため、1000 ppm以上の濃度を有する次亜塩素酸ナトリウムでの消毒が推奨されています。
電解水の利用方法
電解水の利用方法は様々ですが、一般的には下記のような利用方法があります。
除菌や殺菌剤として使用
酸性電解水には次亜塩素酸が含まれていますので、殺菌したい箇所に噴霧する等の使い方で除菌目的で使用することが出来ます。
洗浄剤として利用
アルカリ電解水には、脂質やタンパク質汚れを落とす力があるため、洗浄剤として利用されています。
農薬として利用
平成29年に有機農産物使用可能農薬に新規追加されたため、農薬としても利用可能です。
飲料水として利用
一部のアルカリ電解水(弱アルカリ性)では、飲料用として用いられております。
電解水と次亜塩素酸水の違いとは
電解水は上述の通り、電気分解で得られる水の総称であり、酸性電解水やアルカリ電解水が対象となります。
次亜塩素酸水は、文字通り次亜塩素酸が含まれる水のことであり、酸性電解水と同義であります。
つまり、電解水と次亜塩素酸水は違いますが、酸性電解水と次亜塩素酸水は同義といえます。
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