乳化剤

乳化剤とは、界面活性の機能を持ち、食品に乳化、分散、浸透、洗浄、起泡、消泡、離型等の目的、及び澱粉、タンパク質の改質の目的で使用される食品添加物及びその製剤をいいます。

これらの使用の目的以外に、特にプロセスチーズ、チーズフード及びプロセスチーズ加工品については、国際規格に準じて「溶融塩」とも称せられるクエン酸塩とリン酸塩類も乳化剤として扱います。

表示については、物質名もしくは「乳化剤」として表示されます。

食品添加物として使用できる乳化剤

グリセリン脂肪酸エステル
親水基としてグリセリン、親油基として脂肪酸がエステル結合しているもので、乳化剤の中では最も多く使用されています。
乳化を目的として使用される他、油脂の改質剤、デンプン食品の改質剤、起泡剤、消泡剤、日持向上剤などとして使用されています。

有機酸モノグリセリド
モノグリセリドの水酸基に有機酸が結合したものです。耐酸乳化、油脂の酸化防止剤の助剤、パン生地調整剤として用いられます。

ポリグリセリン脂肪酸エステル
グリセリン同士を脱水縮合したポリグリセリンに脂肪酸をエステル結合したもので、グリセリンの重合度、脂肪酸の種類、エステル結合の数により親水性を示すものから親油性を示すものまで非常に幅広く存在します。乳化、可溶化剤、起泡剤、消泡剤、油脂の結晶調整剤、デンプン食品の改質剤、生地調整剤、コーティング剤、洗浄剤、日持向上剤などとして使用されています。

ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル
リシノレイン酸は1個の水酸基をもった不飽和脂肪酸で、リシノレイン酸同士をエステル結合した縮合物とポリグリセリンをエステル結合したものがポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルです。チョコレートの粘度低下剤として古くから使われ、また耐酸・耐塩・耐熱性に優れ、強力なW/O乳化剤として利用でき、マーガリンや天板油などに使用されます。

ショ糖脂肪酸エステル
ショ糖と脂肪酸がエステル結合したものです。乳化剤としてパンやマーガリンに使用されたり、気泡剤としてスポンジや生クリームに、消泡剤、光沢剤、香料、抗菌、ガムの基剤、サプリメントの増粘剤、デンプンの老化防止等にも使われています。

ソルビタン脂肪酸エステル
ソルビタンと脂肪酸がエステル結合したもので、ソルビタンには水酸基が4つあり、それぞれに各種の脂肪酸がエステル結合するため、多様な種類が存在します。ホイップクリームの乳化安定化、マーガリンの水分分離防止、バタークリームの離水防止、消泡剤、粉末食品の分散性向上、チューインガムの歯への付着防止、チョコレートのファットブルーム軽減に使用されています。

ステアロイル乳酸カルシウム
脂肪酸と乳酸(縮合乳酸を含む)をエステル化し、カルシウム塩にしたものです。主に小麦粉製品に用いられ、生地の伸展性向上やデンプンの老化防止に使用されます。

プロピレングリコール脂肪酸エステル
プロピレングリコールと脂肪酸がエステル結合したものであり、粉末ケーキミックスや粉末ホイップクリーム、液体ショートニングなどの起泡、また、消泡剤として用いられることもあります。

既存添加物

キラヤ抽出物
キラヤ(Quillaja saponaria Molina)の樹皮から得られた、サポニンを主成分とするものです。

酵素処理レシチン
「植物レシチン」又は「卵黄レシチン」とグリセリンの混合物に、ホスホリパーゼDを用いて得られたもので、主成分はホスファチジルグリセロールです。

酵素分解レシチン
アブラナ(Brassica rapa Linne又はBrassica napus Linne)若しくはダイズ(Glycine max Merrill)の種子から得られた植物レシチン又は卵黄から得られた卵黄レシチンから得られた、ホスファチジン酸及びリゾレシチンを主成分とするものです。酵素分解植物レシチンと酵素分解卵黄レシチンがあります。

植物性ステロール
油糧種子を粉砕し、抽出して得られた植物性油脂より、室温時~温時メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、アセトン、又はヘキサンで抽出したものより得られたもので、主成分はフィトステロールです。

植物レシチン
アブラナ科アブラナ(Brassica campestris LINNE)、マメ科ダイズ(Glycine max MERRILL)の種子より得られた油脂より、分離して得られたもので、主成分はレシチンです。

スフィンゴ脂質
イネ科イネ(Oryza sativa LINNE)の種子又は小麦(Triticum aestivum LINNE)の胚芽から得られた米ぬかより、室温時~温時エタノール、含水エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、ヘキサン又は酢酸エチルで抽出したものより得られたもので、主成分はスフィンゴシン誘導体です。

ダイズサポニン
マメ科ダイズ(Glycine max MERRILL)の種子を粉砕し、水又はエタノールで抽出し、精製して得られたもので、主成分はサポニン(ソヤサポニン等)です。

胆汁末
動物の胆汁を、粉末化して得られたものである。主成分はコール酸及びデソキシコール酸である。

動物性ステロール
魚油の不けん化物又は「ラノリン」より、加水分解したもの、又は有機溶剤で抽出したものより得られたもので、主成分はコレステロールです。

分別レシチン
「植物レシチン」又は「卵黄レシチン」より、室温時~温時メタノール、エタノール、含水エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、ヘキサン又は酢酸エチルで抽出して得られたもので、主成分は、フォスファチジルコリン、フォスファチジルエタノールアミン、フォスファチジルイノシトール、スフィンゴミエリンです。

ユッカフォーム抽出物
ユッカ・ブレビフォリア(Yucca brevifolia Engelmann)又はユッカ・シジゲラ(Yucca schidigera Roezl ex Ortgies)の全草から得られた、サポニンを主成分とするものです。

卵黄レシチン
卵黄より得られた卵黄油より、分離して得られたもので、主成分はレシチンです。

チーズ類に限り乳化剤として使用できる食品添加物

クエン酸カルシウム
C12H10Ca3O14の化合物で、味質改善剤や栄養強化剤として使用される他、チーズ類の溶融塩として使用されます。

クエン酸三ナトリウム
Na3C6H5O7の化合物で、酸味料や味質改善剤として使用される他、チーズ類の溶融塩として使用されます。

ピロリン酸四カリウム
K4P2O7の化合物で、かんすいや結着剤、チーズ類の溶融塩として使用されます。

ピロリン酸二水素カルシウム
CaH2P2O7の化合物で、栄養強化剤、膨張剤、チーズ類の溶融塩として使用されます。

ピロリン酸二水素二ナトリウム
Na2H2P2O7の化合物で、膨張剤やかんすい、チーズ類の溶融塩として使用されます。

ピロリン酸四ナトリウム
Na4P2O7の化合物で、かんすいや酸化防止剤、チーズ類の溶融塩として使用されます。

ポリリン酸カリウム
K5P3O10の化合物で、食肉結着剤、かんすい、チーズ類の溶融塩として使用されます。

ポリリン酸ナトリウム
Na5P3O10の化合物で、保水剤、食肉結着剤、チーズ類の溶融塩として使用されます。

メタリン酸カリウム
(KPO3)nの化合物で、水産調味料、水の軟化剤、キレート剤、増粘剤、チーズ類の溶融塩として使用されます。

メタリン酸ナトリウム
(NaPO3)nの化合物で、保水剤、食肉結着剤、チーズ類の溶融塩として使用されます。

リン酸三カリウム
K3PO4の化合物で、かんすい原料、食肉結着剤、膨張剤、チーズ類の溶融塩として使用されます。

リン酸三カルシウム
Ca3(PO4)2の化合物で、栄養強化剤、チーズ類の溶融塩として使用されます。

リン酸水素二アンモニウム
(NH4)2HPO4の化合物で、チーズ類の溶融塩として使用されます。

リン酸二水素アンモニウム
NH4H2PO4の化合物で、チーズ類の溶融塩として使用されます。

リン酸水素二カリウム
K2HPO4の化合物で、かんすい原料、膨張剤、チーズ類の溶融塩として使用されます。

リン酸二水素カリウム
KH2PO4の化合物で、チーズ類の溶融塩として使用されます。

リン酸一水素カルシウム
CaHPO4の化合物で、栄養強化剤、チーズ類の溶融塩として使用されます。

リン酸二水素カルシウム
Ca(H2PO4)2の化合物で、栄養強化剤、チーズ類の溶融塩として使用されます。

リン酸水素二ナトリウム
Na2HPO4の化合物で、食肉結着剤、かんすい、チーズ類の溶融塩として使用されます。

リン酸二水素ナトリウム
NaH2PO4の化合物で、食肉結着剤、膨張剤、チーズ類の溶融塩として使用されます。

リン酸三ナトリウム
Na3PO4の化合物で、食肉結着剤やチーズ類の溶融塩として使用されます。

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