三大栄養素

食べ物には様々な栄養素が含まれますが、その中でも特に重要な

「炭水化物」「脂質」「タンパク質」は三大栄養素と呼ばれます。

生命活動に必要なエネルギー(熱量)は、

これら三大栄養素を分解することで得られます。

 

炭水化物
炭水化物は一般に糖質と呼ばれるものであり、糖質の1つであるブドウ糖

「グルコース」がつながってできたデンプンや砂糖「スクロース」等が

該当します。

炭水化物の消化は、唾液に含まれるアミラーゼと呼ばれる酵素や胃液中の

酸によって低分子に分解され、その後膵液や腸の酵素によって単糖まで

分解されます。

単糖類は小腸で吸収され、一部はグリコーゲンと呼ばれる多糖に合成され

体内に貯蔵され、その他は解糖系と呼ばれる代謝経路によってさらに分解を

受けエネルギーに変換されます。

脂質
脂質とは、脂肪酸またはその誘導体を構成成分とする天然化合物の総称

ですが、代表的なものではサラダ油等の油脂があります。

油脂は脂肪酸とグリセリンと呼ばれる化合物が結合した構造を有しており、

常温で液体のものを脂油、固体のものを脂肪と呼ぶことがあります。

そのほかの脂質としては、蠟やリン脂質等があります。

食べ物に含まれる脂質の大部分はトリグリセリドと呼ばれるグリセリンに

脂肪酸が3つ結合した化合物であり、その消化は小腸で始まります。

胆汁酸とよばれる胆のうから分泌されるもので脂質を包み込み、

続いてリパーゼと呼ばれる酵素によって脂肪酸とトリグリセリドに

分解されます。その後、脂肪酸は脂肪酸アシルCoAという形で

再びトリグリセリドと結合し、トリアシルグリセロールが形成されます。

トリアシルグリセロールはタンパク質と結合して他の組織に運ばれ、

最終的にはβ酸化と呼ばれる代謝系にて分解され、

エネルギーに変換されます。

タンパク質
タンパク質は、多数のアミノ酸がつながった高分子化合物です。

アミノ酸は1分子内にアミノ基とカルボキシル基を有しており、

それらがペプチド結合という結合様式によってつながってタンパク質を

形成しています。また、主要なアミノ酸として20種類存在しますが、

その中でもフェニルアラニン、ロイシン、バリン、イソロイシン、

スレオニン、ヒスチジン、トリプトファン、リジン、メチオニンは

必須アミノ酸と呼ばれ、これらのアミノ酸は体内で合成することが

できないため、食品から摂取する必要があります。

タンパク質は胃の中の酸や酵素によって分解され、小腸で吸収されます。

吸収されたアミノ酸は体内のタンパク質等に再合成されるか、

窒素化合物や糖、脂肪などに変換されることが知られています。

先ほどから消化によく用いられている酵素はタンパク質の一種であり、

酵素は生体内の様々な化学反応に欠かせない存在であるため、

このことからもタンパク質が生体内で非常に重要であることが分かります。

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