甘味料とは食品に甘味をつけるために使用されるものをいい、大きく分けると砂糖などの糖質系とその他の高甘味度甘味料とがあります。砂糖などの糖質系のものは、摂取すればカロリー源となりますが、高甘味度甘味料は甘味度が高く、少量で砂糖と同じ程度の甘さが得られるため、摂取カロリーが少なく、ダイエット食品や糖尿病患者の甘味料として使用され、また虫歯予防のためにも使用されます。
表示については、用途名を記載し、その後()内に該当する食品添加物の物質名を列記します。
指定添加物
アスパルテーム
フェニルアラニンのメチルエステルと、アスパラギン酸とがペプチド結合した構造を持つジペプチドのメチルエステルで、ショ糖の100~200倍の甘味を持ち、高甘味度甘味料として使用されます。
アセスルファムカリウム
C4H4KNO4Sの化合物で、ショ糖の200倍の甘味を示します。非う蝕性で、口腔のバクテリアも代謝しないため虫歯の原因物質にはならないという特徴を有します。
アドバンテーム
C24H30N2O7の化合物で、ショ糖の14000~480000倍の甘味を示します。菓子、ソフトドリンクを含むノンアルコール飲料、チューインガム、菓子およびケーキに用いるクリーム状のフロスティング、冷凍デザート、ゼラチン、プリン、ジャム、ゼリー、加工果実、フルーツ.ジュース、シロップなど様々な分野に使用されています。
キシリトール
化学式C5H12O5 の化合物で、糖アルコールの一種です。非う蝕性甘味料であり、ガムなどに用いられます。
D-キシロース
木材又はアオイ科ワタ(Gossypium arboretum LINNE)、イネ科イネ(Oryza sativa LINNE)、イネ科サトウキビ(Saccharum officinarum LINNE)若しくはイネ科トウモロコシ(Zea Mays LINNE)又はその他同属植物の茎、実又は殻より、熱時酸性水溶液で加水分解し、分離して得られたもので、成分はD-キシロースです。
グリチルリチン酸二ナトリウム
甘草の抽出物を精製したもので、砂糖の約200~700倍の甘味度がある高甘味度甘味料です。甘味づけや、味の調整に使われています。
サッカリン
C7H5NO3Sの化合物で、ベンゼン環にスルタム環が縮環した骨格を持ちます。ショ糖の200~700倍の甘味度であり、、高甘味度甘味料として使用されます。
サッカリンナトリウム
サッカリンのナトリウム園であり、サッカリンと同様に高甘味度甘味料として使用されます。
スクラロース
化学式C12H19Cl3O8の化合物で、ショ糖の600倍の甘さをもちます。ショ糖のヒドロキシル基を塩素に3つ置換したもので、清涼飲料水やアイスクリームなどに使用されます。
D-ソルビトール
グルコースを還元し、アルデヒド基をヒドロキシ基に変換して得られる糖アルコールの一種であり、ダイエット食品、菓子などの低カロリー食品の甘味料として使用されています。
既存添加物
L-アラビノース
アラビアガム、ガディガム、コーンファイバー又はテンサイのパルプ(シュガービートパルプ)の多糖類(アラビナン等)を、加水分解し、分離して得られたもので、成分はL-アラビノースです。
カンゾウ抽出物
ウラルカンゾウ (Glycyrrhiza uralensis Fischer),チョウカカンゾウ(Glycyrrhiza inflata Batalin),ヨウカンゾウ (Glycyrrhiza glabra Linne),又はそれらの近縁植物の根若しくは根茎から得られた,グリチルリチン酸を主成分とするもので、本品には,粗製物と精製物があります。
α-グルコシルトランスフェラーゼ処理ステビア
『ステビア抽出物』に、α-グルコシルトランスフェラーゼを用いてD-グルコースを付加して得られたもので、α-グルコシルステビオシドを主成分とします。
酵素分解カンゾウ
「カンゾウ抽出物」を、酵素分解して得られたもので、主甘味成分はグリチルレチン酸-3-グルクロニドです。
ステビア抽出物
ステビア(Stevia rebaudiana Bertoni)の葉から抽出して得られた、ステビオール配糖体を主成分とするものです。
ステビア末
キク科ステビア(Stevia rebaudiana BERTONI)の葉を、粉末としたもので、主甘味成分はステビオール配糖体(ステビオシド及びレバウジオシド)です。
ブラジルカンゾウ抽出物
マメ科ブラジルカンゾウ(Periandra dulcis MART.)の根より、水で抽出したものより得られたもので、甘味成分はペリアンドリンです。
ラカンカ抽出物
ラカンカ(Siraitia grosevenorii C. Jeffrey ex A. M. Lu & Zhi Y. Zhang (Momordica grosvenori Swingle))の果実から得られた、モグロシド類を主成分とするものです。
L-ラムノース
「ルチン(抽出物)」又はミカン科アマダイダイ(Citrus sinensis OSBECK)若しくはミカン科ウンシュウミカン(Citrus unshiu MARCOV.)の果皮、樹皮若しくは花に含まれる配糖体、又は大豆油、菜種油若しくはコーン油を発酵、濃縮分離して得られたものを、加水分解し、分離して得られたもので、成分はL-ラムノースです。
D-リボース
グラム陽性細菌(Bacillus pumilus又はBacillus subtilis)によるD-グルコースの発酵培養液より、分離して得られたもので、成分はD-リボースです。