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食品添加物の植物炭末色素について

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植物炭末色素について

食品添加物の「植物炭末色素」は着色料として各種食品に使用されています。

本ページでは、植物炭末色素について纏めてみました。

植物炭末色素とは

植物炭末色素とは、英語で「vegetable carbon black」といい、植物を水蒸気賦活法という方法で高温に加熱し炭化したものです。
植物を炭化して製造しているため、主成分は炭素であります。

竹、蜜柑、スギなどの植物を炭化することで作られているそうですが、実際には、竹から製造している場合が多く、いわゆる竹炭パウダーは植物炭末色素に該当します。

また、その名の通り色素として用いられ、炭素由来の黒色を呈することが特徴です。

植物炭末色素を食品中に用いた場合、植物炭末色素、炭末色素あるいは着色料(炭末)と表示されています。

そのため、食品の裏面のラベルなどを確認することで、植物炭末色素が使用されているかどうか確認することが可能です。

植物炭末色素の性質・用途

植物炭末色素は、粉末形態あるいは、粉末を飛散防止のために水などの液体に分散させた形態で流通しています。

粉末の粒子径は5μmから7μmであり、かなり細かい粉末です。

そのため、食品に加えた際にも、非常に細かい粒子であるため、舌でざらついた食感などを感じにくくなっています。

また、主成分が炭素であるため、熱や光に対して非常に安定であり、水や油に溶解しないという特徴を持っております。

食品への用途としては、菓子やパン、寒天、うどん、蒲鉾、タレ・ソースなど、様々な食品を黒色に着色する際に使用されています。

具体的な利用例としては、黒ゴマや黒豆味の食品の補色に使用したり、焼き鳥やステーキの炭火焼き感増強に使用されているそうです。

また、インスタ映えを狙って、様々な食品を黒色にして作ってみる際にも、用いると面白いかもしれません。

ただし、あまり入れすぎると本当に真っ黒になってしまうので要注意です。

食品中に加えること以外にも、インクジェットインクの色素としても用いられているそうです。

例えば、ストローや食品容器などに印字されている文字のインクとして使用されており、ストローや食品容器は実際に口をつけるものですので、可食性の色素である植物炭末色素を用いると安心ですね。

植物炭末色素の製造方法

流通している植物炭末色素は非常に微粒子ですので、植物を炭化した後に、微細化処理を実施して製造されていると考えられます。

微細化処理の方法としては、粉砕機などの機械的な衝撃による各種の粉砕や、分散機が用いられると考えられます。

また、さらに粒子径を細かくする方法として、植物炭末色素と可食性樹脂とをローラーミルなどのロールにて分散させる方法、中粘度状態で高速アジテーターミルを用いて分散する方法、溶剤分を少なくした状態で炭末色素と可食性樹脂とをボールミルによって衝撃を加える方法等が用いられているそうです。

植物炭末色素の安全性

JECFA(国連の食糧農業機関(FAO)及び世界保健機関(WHO)による、FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)による安全性評価の結果、植物炭末色素のADI(1日摂取許容量)は設定せずとなっております。

設定せずというのは、(a) データが十分になく未評価の場合、(b) JECFA 求めた追加データが提供されなかった場合(c) 安全性許価の結果、食品添加物としての使用は不適当とされた場合などにこの用語が用いられ、(c)の場合、“使用禁止”(Not to be used)、従来設定されていたADIが新たな毒性情報により、取消された場合、“削除” (Withdrawn)の用語が用いられるそうです。

使用禁止や削除の用語は用いられていなかったため、恐らくまだデータ不足で判断できない状態のようです。

一方、SCF(Scientific Committee for Food)が 1977 年及び 1983 年に評価を行った結果、食品に使用可能と結論付けたそうです。

有機物質を燃焼した際には、不完全物質としてベンゾピレンが発生します。このベンゾピレンには、遺伝毒性及び発がん性が確認されていますが、植物炭末色素からのベンゾピレンは、発がん性を引き起こすほどの量が入っておらず、通常の使用量では安全上の懸念はないとのことです。

JECFAについてもADIは設定していないものの、食品には使用してもよいことになっているため、不必要に大量使用しなければ、比較的安全なものであると考えられます。
EFSAによる安全性評価

まとめ

植物炭末色素について纏めると以下の通りです。
・竹、蜜柑、スギなどの植物を炭化して製造されている黒色の着色料
・黒ゴマや黒豆味の食品の補色に使用したり、焼き鳥やステーキの炭火焼き感増強等に使用される
・発がん性物質であるベンゾピレンが含まれている可能性があるが非常に微量であり、不必要に大量使用しなければ、比較的安全なものであると考えられる

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